わたしのおすすめマンガ2020

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はてな」で『アル』の企画「#わたしのおすすめマンガ2020」のキャンペーンを知り、マンガ(アニメ)好きな自分としても、何か書きたいと思い考えてみた。

で、いくつか候補が浮かんだ中で、結果選んだのは「ハイキュー!!」だった。

なんか企画の趣旨として2020年に完結したこのマンガを取り上げるのも微妙な気もするが、終わったタイミングだからこそ自分の中で整理するのも意味あるかもと思い、書いてみることとする。

後、自分はアニメをメインで追っかけているので、現時点でも、自分の中では完結しておらず絶賛継続中!なわけでもあるが…

ハイキュー!!の魅力


知らない人はいないと思うけど念のため、「ハイキュー!!」がどんなマンガか一言で言うと、かつて強豪校と言われた宮城県のとある高校バレー部(烏野高校)とライバル校達との戦いと選手の成長の物語です。(ザックリしすぎ!)

それを踏まえ、ハイキュー!!の魅力をあげていくと、当然ストーリーのわくわく&ドキドキや、個性的で魅力的なキャラクターの躍動、さらにバレーボール競技の描写のリアリティなどがあげられるのだが、自分の中で特に他のマンガ以上に強く感じたのは、それぞれのキャラクターが発するセリフへの共感と派生する気づきみたいなもの。
「なるほど!!」とか、「これって他のスポーツとか普段の仕事とかでも言えることなのでは!」みたいなことが多かったので、特にそのあたりを紹介していきたいと思います。

以下、ネタバレ含みます。たぶん。

■なるほどワード1:強さとは実に多彩


烏野高校のライバル、白鳥沢学園戦での鵜飼のじいちゃん(怖い方)のセリフ。
※「誰それ?」って思う人はぜひマンガを!

ぶっちゃけハイキュー!!の面白さを一番現しているのがこの言葉ではないかとも思っている。もともとスポーツマンガより異能力系バトル(JとかHとか)ものの方が好きな自分がはまったのもこの部分が大きい。異能力系バトルものの面白さは駆け引きにあると思っていて、相手や自分の強み、弱みを見極め、有利な展開を作ったり、相性の悪い苦手な相手でも、相手の裏をかいたり、新し技や要素を組み合わせるなどの工夫をするこで勝利につなげる。
その駆け引きが魅力だったりするのだが、ハイキュー!!もその駆け引きの妙が存分に楽しめるのだ。

白鳥沢戦でいうと、牛島若利(「誰それ?」って思う人は…)という絶対的エースを軸に、磨き上げた個の力を足し算して、シンプルなパワーゲームをしかけてくる白鳥沢学園。
対して、チームのコンビネーションを駆使し、攻撃スピードの緩急やバリエーションを増やし、個の力の掛け算で対抗する烏野高校。
ゲーム進行の様々な局面で、個vs個、個vsチーム、チームvsチームによる、高度で複雑な駆け引きがスリリングに展開されていく。
そして、白鳥沢学園以外にも、個性的な強さを持ったチームが揃い、その戦いの中で、強さの奥深さ、多様性をみせてくれる。

実生活の中でも、仕事ができる、運動ができるなど、ともすれば、平面的にとらえがちなことも、実際には戦略など多岐に渡るはずで強さとは何なのか…を改めて考え直す気付きを与えてくれる。

実際のスポーツだと、オリンピックで陸上男子が400mリレーで銀メダルを獲得したエピソードなどは、「走りだけで届かないなら、バトンパスで勝負する」的な”強さの多様性”を見せつけた好例だと思ってたりする。

■なるほどワード2:バレーにハマる瞬間だ


東京での他校との合同合宿での木兎さんのセリフ。(「誰それ?」って思う人は…)
センスもあり体格にも恵まれながら、「たかが部活」とバレーに本気になることに対して距離を置く烏野高校一年の月島。
全体練習が終わった後にも自主練に励む木兎らに、なぜそこまで必死でやるのか?、疑問を投げかた際の答え。

「バレーにはまる瞬間!その瞬間が有るか、無いかだ」

ある意味、月島の問いに対して答えになってない感じが、木兎さんらしいのだが…、木兎自身が過去に得意だったクロスをガンガン止められ、その後練習を積み、武器として磨き上げ、次の試合で、同じブロック相手に全く触らせずにストレート打ち抜く!
その時の感覚。その瞬間。

「俺の時代キタ!」
「自分の力が120%発揮された時の快感!」

それが、有るか、無いか。

月島にしてみれば、質問に対する明確な答ではないし、その時点では納得いくものではなかったのかもしれない。それでもその後、自ら課題を見つけ、試行錯誤を繰り返し…、やがて訪れるその瞬間!
ドシャットをきめ、月島が「しゃぁぁぁ!」と叫ぶ瞬間は、シリーズ屈指の胸熱シーンなのである。

実際、普段の生活でも、やめようかな、とか向いてないな…みたいなことは色々あったりするけれど、木兎さんの言葉を自分なりに解釈すると、やる理由を探すその前提が間違っていて、「ハマる瞬間が有るか、無いか。」ただそれだけ。そして、その瞬間を作れるのは自分自身…と問われているような気がするエピソードだったりする。。。。


■なるほどワード3:コートの中には情報がいっぱいだ


ハイキュー!!の主人公の一人、烏野高校一年、日向の言葉。
わけあって(笑)練習参加を禁止され、ボール拾いとして参加をする羽目になる日向。そんな練習に参加できない状況で、自分にできることは何かを模索した中から、生まれた言葉である。

きれいに決まったレシーブやパス、今まで漫然と見ていた他の選手のプレー、同じきれいに決まったレシーブでも、意識してみることで気づく違い。

それらがどうゆうプロセスから生まれたのか?
どうゆう意図で、そのプレーが選択されたのか?

狙いや背景に目を向けることで、一つひとつのプレーに対する理解が一気に深まっていく感じ。例えるなら平面に見えていたものが立体的に見えたような感覚のような。

コートの外から、他人のプレーを見ていても、見方(意識)によって、得られる情報は変わってくるという事実。
ビジネスなどで言われる、「解像度を変える」に通じるのかなと。同じものを見ていても得られる知見は異なる。な感じを、改めて再確認させてくれた。

■最後に


以上、つらつらと、自分なりに思うところを、書き連ねてみました。本当は、もう一つ個人的にすごく好きな言葉で、勝手にハイキュー!!の裏テーマでは?と思っているワードとして「村人Bの戦い方」というのがあり、これについても書きたかったのですが、残念ながら紙面が尽きた、書く時間が尽きたので、ここまでとします。

とにもかくにも、スポーツが好きな人、スポーツマンガが好きな人はもちろん、それ以外の人にも十分楽しめ、気づきの多い名作と思っているので興味持たれた方はぜひ読んでみてください。

あと最後に、ハイキュー!!は、アニメ版がよくて、原作マンガに対するリスペクトや愛情がすごく感じられ、描写も丁寧に作られたこれまた名作だと思っているので、そちらもあわせてチェックしていただけたらと思います!

 

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